病院めぐりのころ

初めて私がおかしいな〜と思ったのは2000年の春 、
歩くとき片足をクルリと回して歩く。
びっこを引くわけでもないし痛そうでもないし、歩くのが遅いわけでもない。

「一度診てもらったら?」 と何回口にしただろう。
そのたびに「運動不足かな〜」「腰痛かな〜」などと言っていた。

5月の連休を利用してスキーに行ったときには、いつもと変わらず滑っていた。
しかし、この2泊3日の志賀高原へのスキーが主人と私と娘で出かけた
最後のスキーとなった。

7月 いつものようにスポーツクラブへ行き、エアロビクスを一緒に受けているとき
主人は簡単なステップが中々できずインストラクターがそばにきて教えてくれていた。

私は、少し離れたところでレッスンを受けていたが
『どうしてこんなに鈍いのかな?・・・』 と内心思っていた。

この時からすでにALSという難病に罹っていたのだった。
足をクルリと回すのは続いた・・・

この頃から、一人でワイシャツのボタンをかけるのも大変になり第一ボタンを
かけてと言うことが度々、お箸を使うのもはばったいと言っていた。

何度言っても病院へ行こうとしなかったが、ようやく10月整形外科へ。
MRIや精密検査をしたが異常なし。
そこで、O総合病院への紹介状をいただき、神経内科を受診し、
お薬を処方していただいたが数ヶ月一向に改善されず、
むしろ体が疲れやすくなっていった。

2001年の2月ごろ、 「私も一緒に行くから行こう」 と
K脳外科へ主人を連れて行った。
このときには、足を引きずりながら大変そうに、ゆっくりゆっくりと歩いていた。

ここの病院でG大学病院の先生に出会い、
初診から4度目の病院で検査入院することとなった。